どうしようもないこと

ジャニーズ/二次元に生きている20代後半女

ジャニオタ=理想が高いってそろそろやめませんかね

①ジャニオタ
②彼氏がいない
③特に欲しいとも思っていない
④危機感はない
⑤ジャニーズだけで十分楽しい
⑥20代半ば過ぎている


と、これだけ揃えば十中八九、少なくとも私の経験上はまず間違いなく「理想が高いんじゃない?」と言われる。
そのたびに「ジャニーズが好きだからといって理想が高いわけではない」と反論するが、とにかくその言い分が理解されないことが、とても、ひじょうに、信じられないほど多い。

うるせークソ馬鹿野郎 サッ帰ーれ!帰ーれ!

そう言ってクラップハンズできればどれほどスッキリするだろう……
その上、出会いを求めて精力的に活動するほど彼氏が欲しいとも思っていないと言うと、「それは強がっているだけだ」「プライドが高いんだろう」と重ねて言われる。
そのたびに呆れと憤りと虚しさとでどっと疲れる。心がずーんと重くなる。
ばかばかしくなって、とにかく早く家に帰って録画しているジャニーズが出演しているドラマやバラエティを見ながら缶ビールを煽りたくてたまらなくなる。


私には、そもそもなぜ比べようと思えるのかが心底不思議で仕方がない。
オーランド・ブルームが好きだから出演作をすべてチェックして、来日する機会があれば空港に行き、プレミアにも色紙を持って参加するといえば、外国人(それも白人でイギリス出身で身長が180cm以上)が好きで日本人はまったく眼中にないということになるのか?
勿論、なかにはそういった人もいるだろうが、あまりに安直すぎやしないだろうか。

私はそろそろ、いや、もうすっかり、うんざりしている。
恐らく、20代後半に差し掛かっていて現在恋愛関係にある特定のお相手がいない+何かしらに夢中になっている女性であれば、1度や2度、あるいは私のように呆れるほどくり返されてほとほと疲れている人もいるのではないだろうか。
そうなればおのずと自分の好きなものを周囲に隠して過ごすことになる。私は今のところジャニオタを隠してはいないが、アニオタであることはひた隠しにしている。
ジャニオタで上記のようなことを言われる世の中、その上重度のアニオタだなんてカミングアウトしようものならきっと何かしらのレッテルを貼られること間違いなしだ。


余談だが、好きな歌手は?と訊かれてジャニーズですと答えると、どのグループが好きなの?誰が好きなの?と矢継ぎ早に問われ、律儀に答えたにもかかわらず「へえ〜」だけで済ませる輩の多いこと山の如しである。興味ないんやったらいちいち聞くなや。
あと当然事務所推しなので特にどのグループがとは訊かれない限り自分からは言わないが、あえていうならFCに入っているSMAP、V6、KAT-TUN、Hey!Say!JUMP、山下智久を挙げると「嵐は?」と、「ジャニーズ好きなのに嵐好きじゃないの?そんなことってこの現代日本においてあり得るの?」くらいの温度で訊かれることも非常に多い。お前に突っ込まれるまでもなくデビュー以前からの二宮担やっちゅーねんさっさと家に帰ってママのおっぱいでも吸ってろや。
そこからの「彼氏いないんでしょ?欲しくないの?理想高すぎなんじゃない?」。反論するも納得されない。クソ馬鹿野郎と言うこともできずに家に帰ってジャニーズを鑑賞しながらビールを煽る。お決まりのルーティーンである。


話が大分逸れたが、この手の話は二次元でも飽きるほどあって、特定のキャラクターにとても思い入れがあるといえば、やれそんな人は現実にはいないだの、やれ平面の絵によくそんな思い入れがわくもんだ だのこき下ろされては、この人には私が二次元と現実の違いもわからないクレイジーサイコ野郎に見えているのかとぞっとする。いっそお前がクレイジーサイコ野郎だと心のなかであだ名をつける。
たとえば、もしこの「絶対に手の届かない存在に憧れもしくは愛情に近い感情がある=そういった存在に限りなく近い人(もしくはそのもの)でなければ愛せない」という論が正しいのであれば、ジャニオタでアニオタの私はもはや今すぐに分譲マンションを購入して老後の積み立てを始めなくてはならないお話である。そうなればもはやジャニオタでもアニオタでもいられない。それはもはや私ではない。死ねということか。

この点において以前どこかで「キャラクター(や作品)がどんなに好きで、心から愛していても、彼らは自分の人生の面倒をみてはくれない(からオタクをやめた)」という文章を目にしたことがある。
なるほどと肯く反面、のめり込んで周りが見えなくなってしまうタイプの人なら致し方ないかもしれないが、キャラクター(ジャニーズアイドル)を心から愛していても、現実の恋愛はまた別のベクトルで十分並行し得るものだと思う。
むしろ、こういうものに損得や見返りを求めてしまった時点でダメなのだ。(ゆえにこの方はオタクを辞めるという選択に至ったのだろうが)


また、仮に私が担当の亀梨和也(現在、ジャニーズ内で最高のビジュアルを誇っていると思う)が理想の男性として譲れないのだとして、その容姿やスタイルによく似た男性と出会い、運良く好意を抱かれたとして、私が主張したいのが、

「でもその人は亀梨和也じゃないじゃん?」

という点である。
私が本当にジャニオタであるがゆえに美しい容姿の男性を好み、現実にそういった男性があらわれることを心待ちにしているから彼氏ができないのだとすると、それはもうジャニオタだからとかそういう問題ではなく、ただの現実が見えていないバカな女という話だ。


20代後半で彼氏がいないジャニオタだというだけで「理想が高いんじゃない?」という筋違いな問いに私なりに反論するとすれば、
「あんた私が亀梨和也と付き合えると思ってんのか?」である。
相手にとって私という人間が己の身の丈をわきまえず、理想の相手をひたすらに追い求めるストイックな探求者、あるいは理想と現実の違いもわからない夢見がちなクレイジーサイコ野郎だと思われているなら話は別だが、それでだいたい相手は黙る。黙らせられる。
そこまで言ってもわからない相手にはいよいよ サッ帰ーれ!帰ーれ!とクラップハンズするしかない。

ちなみに私は幸の薄そうな一重のインテリっぽい人がタイプだ。おそらくジャニーズとは程遠い。